大森様:PCのインターネット領域では大きなシェアを持つヤフーですが、スマートデバイス領域でも引き続きNo1を獲得することは我々の重要戦略です。その源泉となるのは、やはりエンジニアの技術力です。実はこれまで1年ほど、社内でAndroidアプリの開発研修を実施してきました。実力のある社内のエンジニアが講師を兼任し、一定の成果があった一方で、組織的に教育していく点で難しい問題もありました。
ヤフーには100以上のサービスがあり、約2,000人のエンジニアがいて、社内講師を確保して、短期間で研修を繰り返していくのは、組織構造からも大変だったわけです。会議室の確保など、ファシリティ面の問題も大きな悩みでした。そこで、基礎的な技術研修は社外で行うことで育成スピードと効率性を高め、ヤフー独自の技術は社内で育成する2段階作戦に変更し、教育ノウハウがある研修会社を探していました。
鈴木様:正直に言えば、とりあえずどんな研修があるのだろうというところからのスタートでしたね(笑)。社内にAndroidのスキルを持ったエンジニアはもちろんいたのですが、ある部署に偏っていたり、独学で勉強していたりで、研修を実施して学んだという経験のあるエンジニアはいませんでした。
鴨志田様:とにかく、スキル習得のブースト(加速装置)になるものにしようと意識していましたね。基本的に、エンジニアは4つのサイクルで成長すると考えています。1つ目は日々の業務の中で、渇いた部分に潤いを吸収していくステップ。2つ目はキャリア開発によるもので、人は将来を見通すことによってこれから先自分に必要なものを学んでいこうとします。3つ目は新しい業務にアサインされた時です。ここでは、今までの自分が得られなかった気づきを発見することができます。
基本的にこの3つでサイクルを回すことはできるのですが、OFF-JTという4つ目のステップを用いることによってこのサイクルにブースター的な役割を持たせることができます。外部の研修会社に研修を依頼することで、そのブースターになってもらえると考えていました。
大森様:実績のある研修会社から10社ほどピックアップし、そこからエンジニア目線で数社に絞り込みました。貴社の名前が候補に挙がったのは今年の6月くらいでしょうか。私自身が元エンジニアという事もあり、かなり手広く調べさせていただきました(笑)。後に、弊社のグループ会社にも研修をご提供いただいていることも知りました。
大森様:Linux、Java、PHPなどウェブ開発技術の研修実績が豊富な点に注目しました。十年以上に渡ってエンジニア教育に特化した研修を行っている企業は、他社にはない強みだと感じましたね。リスキルテクノロジーの実績や、講師に対する考え方、「エンジニアリングスキルだけではなく教育スキルを持った講師にしか研修を任せない」という考え方にも、大変共感できました。
大森様:10社ほど検討しましたが、実際に会ってお話を聞いてみたのは5社です。
大森様:ここは強いこだわりがあって、講師の魅力、講義の品質が最重要ポイントでした。ですので、すべての研修候補先の会社様に直接お伺いし、実際に生講義を見学させていただきました。また、教室の雰囲気や、機材の様子、社員が通う際の利便性や駅から距離なども含めて、時間をかけて検討しました。中でも貴社には、いち早くデモ講義を実施していただき、講師に対する自信の大きさを感じましたね。実際に講義をお聞きしたことで、ここなら大丈夫、と確信しました。
近藤様:私も見学に行き、授業も拝見させていただきました。特に良かった点は、リスキルテクノロジーの教室の作りや設備ですね。素晴らしいと思います。講師の方が見回りやすいように人数から机の配置にまでこだわりが見えましたし、作業するディスプレイの横に講師の方の画面を映し出すモニターが置かれているのは、受講する側の理解度の点から考えて非常に優れていると思います。
大森様:まずはやはり対応の速さですね。我々の教育要件を的確に把握し、それに合わせて細かくカスタマイズしていただきました。かなり細かい部分まで調整させていただきましたが、ほとんどご対応いただき感謝しています。そして何よりも講師の質が素晴らしかったです。実際にトライアルで研修に参加した社員にアンケートを取ったところ、評価が非常に高かったので、リスキルテクノロジーに決めさせていただきました。
近藤様:やはり、よく工夫された教室や講師の方とカウンセラーのきめ細かいフォロー、そして対応の速さですね。特に我々のニーズに応えてテキストのバージョンアップまでも迅速に対応してくださったのはうれしい限りでした。とにかく受講生のこと、スキルアップのことを第一に考えてくださっていることがよくわかりました。
鴨志田様:他の者が挙げているものとほぼ同じですが、圧倒的な講師力が魅力でしたね。他社と比較しても費用対効果がやはり高い。
大森様:結論から言えば、非常によかったです。「なんだ、アプリ開発ってこんなものか」と気づいてもらえたのが大きいですね。研修に参加したエンジニアの口コミ効果もあり、組織全体のスキルレベルも上がっていきました。結果的にたくさんのアプリが生産されるようになり、エンジニアの意識変革にも大きな寄与がありました。
また、ここは想定外だったのですが、本部長・部長クラスが率先して研修を受け始めました。中には、プログラミング経験ゼロの役職者も何人かいて、びっくりしました。我々がスマートデバイスのアプリ開発に本気で取り組んでいる事を部下にメッセージングする点でも、社外研修という形をとってよかったと思っています。エンジニア全員が研修を受けるべし、という風土ができたわけです。
近藤様:うちとしてもこれからスマートデバイスを推していきたいとはいえ、どうしてもなかなかスマートデバイスについて学習する機会がなかったので、今回の研修のように外部でまとまった時間をとって教育するというのは非常に良かったですし、新鮮で楽しい時間を過ごすことができているようです。エンジニアのモチベーションという意味でも、効果的だったと感じています。
鈴木様:先ほどから何度も挙がっていますが、講師の質ですね。あとは教室の環境などのファシリテーションの部分、それとAndroidの研修という点では実機を使わせていただけるのも非常にうれしいです。一人に一台Androidの実機を渡しての研修なので、わかりやすいですし、モチベーションも上がる。テキストの質も高くなっていますし、そしてやはり我々のニーズに沿って早急にブラッシュアップできる対応の速さですね。あ、3つ以上挙げちゃいましたね(笑)
鴨志田様:研修の質という意味では社員のアンケートをみても満足行くものになっています。できれば、もうひとつお願いしたいことが。私どものように多数の社員が在籍している企業では、比較的に横のつながりが希薄になりがちです。この研修を通して少しでも社員同士のコミュニケーションが向上できればいいと思っております。そういった点でもぜひファシリテーションをお願いします。
市場の激しい変化・日進月歩の技術革新への対応は、ウェブ業界で勝っていく上での命脈です。そのために、変化に適応できる組織的な教育体制の充実が求められます。いいものを作れるエンジニアだけでなく、上手に教えるスキルも必要、ということです。ぜひ貴社からは「教える」ノウハウも学ばせていただきたいですね。
皆様:ありがとうございました。今後とも引き続きよろしくお願いいたします。